怪我という経験があって見えたもの「菅原 沙友紀さん」

大船渡市社会福祉協議会 生活福祉課

菅原 沙友紀 さん

業種:社会福祉士

社会福祉士の仕事

ご出身が陸前高田市とのことですが、気仙での暮らしについてはどうですか

小さい頃から将来は地元に帰ってきて、家族や地域の方々と一緒に暮らしたいと思っていました。

気仙地域の人達は優しく、とても温かい人柄なので毎日が楽しいです。自分もそんな人達みたいになりたいと思っています。また、気仙地域は美味しい食材が豊富で、伝統のお祭りや文化が受け継がれていて、そこも好きなところです。

現在の仕事内容についてお聞かせください

業務内容は幅広いですが、大まかに話しますと、まずは地域福祉関係の事業として、出会い支援のイベントや各種ボランティア養成講座の企画・実施をしています。5月には「鯉のぼり子どもの集い」、7月には「おおふなとボランティアフェスティバル」というイベントを地域の方々のご協力をいただきながら実施しています。それ以外にも、生きがい健康づくりの水泳教室や社会福祉大会などの事業も担当しています。

また、相談業務として生活福祉金というお金の貸し付けに関する相談や、様々な事情で生活が困窮している方への相談支援も行っています。

大船渡市社会福祉協議会の事務所がある施設、大船渡市Y・Sセンターの管理も業務のひとつになりますね。

先程もシャワーのお湯が出なくなったという事で業者の方と修理についての話をしていました。

それだけ幅広い業務になると相当大変なのでは

逆にそこが楽しいところです。私は色々な事をやってみたい性格なので、多様な業務に面白さを感じながら日々仕事をしています。

今話したような幅広い業務を進める中で、様々な方々と関わりを持ちます。子どもから高齢の方まで、あらゆる年代の方と交流を持つことができるのはすごく楽しいです。

先日、老人クラブ主催の大名湯治旅行に付き添いで行ってきたのですが、「社協の人達がいるから俺たちは安心して旅行に参加できる」という言葉を掛けて頂き、非常に嬉しかったです。

社会福祉協議会の職員になろうと思ったきっかけは

大学進学を考えていた頃、私は「情報」と「福祉」の2つの分野に興味を持っていました。

そのどちらも勉強できる学校、学科を探し、仙台にある東北福祉大学の情報福祉マネジメント学科へ入学し、学生生活を過ごしてきました。ただそのまま仙台にという気持ちはなく、小学校のころから将来は地元に帰ってきたいと強く思っていたので、気仙管内で仕事を探していたところにタイミングよく社会福祉協議会の募集があり、いまこちらにおります。

一方で情報関係の仕事も探していたのですが…。気仙管内は募集がとても少なく、また新卒という枠でもあまり無かったですね。

その「情報」と「福祉」、2つに興味を持ったきっかけとは

福祉関係については祖母が長年民生委員をしていたことや、母も高齢者施設で管理栄養士をしており、幼い頃から施設に遊びに行っていたので、福祉に対して良いイメージを持っていました。また、今後ますます重要になっていく分野だろうと感じていたからです。

情報関係については、中学・高校生とソフトテニスをやっていて東北大会などにも出たことがあるのですが…腰に大きな怪我をしてしまい、机と椅子に座って授業を受けられないくらいの痛みでした。それで安静のために自宅にいる時にパソコンを使っていて、何も材料がないところから色々と生み出せるパソコンって面白い!と思い、プログラミングなどを専門的に出来るようになればもっと面白いものが作れるようになるのではと興味を持つようになりました。このような経験から、大学時代は福祉と情報どちらも絡めた研究として、視覚障害者を対象としたエージェント型タイピングソフトウエア「OTOTYPEⅡ」の開発にチームで取り組んでいました。また、ALSなどの重度障害者へのICT支援についても学んでいました。

学校に通うのが難しいほどの大きな怪我。その経験で変わったことなどはありますか

考え方や見方などはずいぶん変わりました。

腰の怪我をして、普段なら気にならないちょっとした段差でもすごく大きな段差に思えるくらい、怪我や障害がある人にとって段差は辛い事だと体感しました。同時に、ユニバーサルデザインに関心を持つきっかけになり、この辺の地域にはもっとそのような配慮や設備が必要だと、改めて痛感しました。

今後やっていきたいことは

陸前高田市の出身なので、気仙全体を元気にできるような街づくりや地域づくりをできたらと思っています。今の仕事でもそういった部分に絡んでいる所はありますが、仕事以外の所でも一住民として地域に積極的に関わりたいです。

小さい頃から大人になっても地元で暮らしたいと強く思っていたので、仲間と協力しながら地元の活性化を実現し、多くの人に気仙の魅力を感じてもらうと共に、地域住民の笑顔が増えて欲しいと思います。ゆくゆくはUターンの促進や、若年世代や出生率の増加につながればいいですね。