患者さんの声に耳を傾ける「松浦 佑樹さん」

大船渡病院研修医

松浦 佑樹 さん

業種:医者

医者という仕事

大船渡病院で研修医を始めてどれくらいになりますか?

約一年経ちますね。現在はまだ岩手医科大学の大学院生でして、もう1年こちらで研修医として働かせて頂き、来年度以降は大学院に戻ります。大学院では「心血管・腎・内分泌内科」に入局していまして、将来は腎臓に関わる治療を担当していきたいと考えています。

地元である大船渡での暮らしはどうですか?

やはり自分の地元ということで楽しんで過ごしています。娯楽的なものは何もないですけど、海や山がありますからね。楽しい事見つけようと思えば何かしら見つけられる街だと思います。

休日は研修医の同期とご飯食べに行ったりとか、家でネットサーフィンや音楽聞いたり、楽器(ベース・ドラム)を弾いたりするのが趣味なので、そうやってゆったり過ごしています。

医者になろうと思ったきっかけは何ですか?

小学校5年生の時に母親が肝血管腫という病気にかかりまして、岩手医科大学で手術を行って頂いたのですが、その時に医者って一人の人生を変えれるのだな、かっこいいなと深く感じたのがきっかけですね。それまでは人に教えるのが好きだったこともあり、先生になりたいという夢もあったのですが、医者になろうと考えてからはブレずにずっとですね。

今の「心血管・腎・内分泌内科」に入局したのは名前の通り、一つだけでなく色々な事について学ぶのでやれることが広いんです。そこに惹かれて入局しました。

仕事で苦労したことや嬉しかった事について教えてください

具体的にどうしたかという事は避けますが、かなり落ち込んだ出来事が一つありまして。

落ち込んでばかりもいられないので、先輩と解決案を話し合いまして、起きてしまったことは仕方ないけども今後は絶対に起こさないようしようと、強い決意を持って前を向くことにしました。

やはり入院した患者さんが元気に帰っていく姿を見るととても嬉しいですね。あとは小児科を回っていた時の話ですが、予防接種を受けにきた子達のお母さん達が知り合いだったりするんですね。そこで久しぶり!みたいに挨拶をしあったりして。知っている同級生とかのお子さんの健康に関わる事ができるというのは地元出身の人間として嬉しく、やりがいに感じますね。

仕事をする上でどんなことを大切にしていますか?

なるべく患者さんの声に耳を傾けることを心がけています。如何にいい医療を施しても、患者さんにとって「全然話を聞いてくれないお医者さん」でしたら、不満に感じられると思います。だから自分はなるべく話を聞きに行くという姿勢を大事にしています。まだ研修医なので専門的な治療ができない分、その意識はより強くありますね。

子供の時と比べて「職」に対して心情や認識の変化はありましたか?

そんなに変わりなかったですね。小学校の頃から医者になろうと決めていたので、ある程度忙しいという認識と覚悟はありましたし。

自分の進路に悩む子達が多いことに対して

実際、高校生になっても何をしたいのか迷う・決められないという気持ちはよく分かります。自分はたまたま医者になろうという強い思いを持っていましたが、皆がそうではないと思うので。なるべく自分の興味があることを仕事にできれば良いのかなとは思いますけどね。

今は数学・英語などといった学校の勉強をしていて何の役に立つのだろう?と疑問に思う事もあると思います。ただ、そこを頑張り続ければ将来自分のやりたい事が見つかった時にその勉強してきた事が繋がったりするので、今は疑問に思っていても、学んでいる事は全然無駄じゃない。自分はそういう事が繋がって医者になれたので。

お医者さんという仕事

お医者さんというのは一般的なイメージ通り、忙しいし大変です。まずは医師免許を取得する為に医学部へ6年通い、国家試験も通らなければいけません。そして医者になってからもこの大船渡病院でのことを例に挙げれば、当直となるとほぼ寝る時間が無いですし、病棟当番の日は夜中でも緊急の電話かかってきたりする事もあります。そういう辛さがあるので正直な話、仮に自分に子供がいたとしても医者という職業は勧めないと思います。ただ医学はとても面白い、医者はとてもやりがいのある仕事という事は強く伝えたいですね。

医学を勉強していくことで人の身体の知識はどんどん積み重なっていきます。そうすると病気等の症状の原因が理解できるようになり、患者さんに対して、より適切な治療を行えるようになっていく、それが励みとなってどんどん学んでいきたくなるのです。そうやって自分が学んだ事を医者として患者さんの治療や相談に活かせれば、その患者さんの人生が変わるきっかけになりうるかもしれない。そう思うと凄くやりがいがありますね。