食の安全は「品質管理」にある「山﨑 周さん」

株式会社アマタケ 品質管理部長

山﨑 周 さん

業種:品質管理

東京出身者が「気仙まるごとプロデュース」

山﨑さんは東京都の世田谷区出身。青森県の北里大学獣医学部に進学し、卒業後大船渡の株式会社アマタケに入社した。奥様も東京出身で大学のバンド仲間。そんな2人がマイホームを建てたのは三陸町越喜来。震災後に盛岡や花巻の大学時代のバンド仲間と結成した「ライトニン・ソブクンズ」は夫婦のライフワークになっていて、自宅で練習に励んでいる。
週末は朝5時起床、仲間と渓流釣りを楽しみ、9時に家に帰り夫婦で朝食。午後もときによっては海に行って釣り三昧と気仙の大自然を満喫している。

人の口に入るものは安全なものでなければいけない

「南部どり」はアマタケの強いこだわりが生んだ執念の「成果物」だ。通常の養鶏場では大量に鶏肉を生産するために、鶏が病気にならないように飼料に抗生物質を混ぜて与えられる。アマタケは「人の口に入るものは安全なものでなければいけない」という信念を持っている。アマタケが抗生物質を全く使わずに飼育すると決めた時、業界からは「そんなことができるはずがない」とばかにされたそうだ。抗生物質を与えなければ病気になりやすい。ならば徹底した丈夫な鶏となる掛け合わせ、飼料、環境整備にこだわった。
「南部どり」はおじいちゃんとおばあちゃんをフランスから輸入してお父さんを誕生させる。お母さんは国内の指定された鶏を調達。これらの夫婦が一定期間の若くて元気なうちに産んだ鶏が「南部どり」となる。
飼料は栃木県で商社と共同研究を続けている。環境整備も徹底した。常に輸入鶏を扱えるようにするために国内で唯一の検疫舎を構え、親を育てる場所、南部どりを育てる場所とロケーションをそれぞれにとって最高の環境になるように工夫されている。

全ての要となる「品質管理」という仕事

アマタケの養鶏から精肉・加工工程のすべてに対してかかわるのが山﨑さんの品質管理の仕事である。「微生物等は目に見えないもの。目に見えないものを見えるようにしてあげて飼育している人も、加工している人もどこに気を付けなければいけないかを教えてあげるのが我々の仕事」「立場上注意を促すことが多いので嫌われるような立場だが、継続的な取り組みが成果になった時、自分たちもやっている人たちも大きな達成感を得られる」と山﨑さんは語る。

 

「仕事をすること」とは?

「仕事をするということは誰かのためになっているということを意識する必要がある。家族や仲間を大切にして協力しながら誰かのためにいい仕事をすることが大事」と山﨑さんは語ってくれた。

アマタケ × 山﨑周

アマタケという企業が食の安全に対する強いこだわりを持っているのに対して、社員である山﨑さんは品質管理という職業で「見えない微生物を見えるようにする」形で応えようとしている。企業だけでも社員だけでもできない、そこにコラボレーションがあった。

【お仕事探検記リアスノート第1回より】