起業は自分の頑張り次第。やりがいもあるし、ロマンもある「菅野 幸一さん」

(有)海航潜水 代表取締役

菅野 幸一 さん

業種:潜水士

会社の業務内容と担当業務について

業務内容としては総合建設ですね。建築も土木も全部やっております。社名に潜水という文字がついてはいますが、海の中だけでなく陸の仕事もやっています。主としては海の方になりますけどね。

海の作業とは例えばどのようなものがあるのでしょうか

例えばだと、さっき電話あったんだけども、明日ナマコをとって別の場所に移植させる作業をお願いされて。どういうことかというと、漁港や防波堤の整備工事などをする際にそのままやってしまうとその周辺で生きているナマコとかアワビやウニとかが工事の影響で死んでしまう。なので予め、工事をする前にそういう生態系を保全する作業が必要になってきて、それをうちでやったりしています。
もちろんそういう準備的な事だけでなく、海の中の工事…例えば防波堤や漁港造る際の基礎工事だね。海底はボコボコしているから、それに石を積み重ねて水平にしていき、土台を作っていく作業もしますし、あとは海の中で溶接をしたりもだね。震災で壊れた橋げたなどの瓦礫は大きなものになると引き上げられない重さだったりするので、それを水中で切ってしまって釣れる重さにしたりとか。海の工事に関することは何でもやっているかな。
大船渡はほとんど全域でやっていますし、作業の腕を買われて東北以外の方から仕事の依頼が来ることもありますね。原発の方からやダムの掃除まで様々と。
もちろん危険が伴う作業ではあります。深い場所に長く潜っていると気圧の影響で潜水病というのになってしまい、酷い場合は生命を落とす可能性もあったり。でもやりがいはある。関わった仕事は構造物として残るから、あそこの防潮堤の工事に自分達が関わったなとか、現在だと仕事を通して復興の礎として地元へ貢献しているなという気持ちがすごく持てるので。

今の仕事を始めたきっかけ

子供の頃から潜水士になりたかったんだよね。父親は漁師だったし、海のそばに育って、小さいころから潜って魚獲ってという生活をしていて、その頃は大学に行く時代でもなかったので高校いったら稼げって言われてて、なので高校も種市高校というこの仕事ができる学校に入って。そして卒業後は経験も積んでたし人に使われるのも嫌だなと思っていたんで24歳の時に起業して、最初は4人くらいで始めたんだけど段々と人も現場も増えていって現在に至っているというところです。

24歳での起業、不安はなかったのでしょうか?

簡単なんだよ、会社作るのは。お金があれば作れるから、一生懸命稼いで作ればいい。自分の頑張り次第。やる気あるかないかの問題で。自分でやっていくというのはやりがいもあるし、男としてのロマンもある。

地域で取り組んできたこと

自分達の子供がやってる時だけども、野球の室内練習場を建てたりしましたね。ナイター設備つけたりとかも。いっぱいお金使って怒られたけど(笑)。そういう意味では地域貢献は結構やってきているかな。その甲斐もあってか全国大会に出場した時もあったしね。もちろんその頃は人が多かったということもあるんだろうけど。
話はずれるかもしれないけど、人という話からすると今は人も少なくなって中学校も合併するという話が出てきてるのは寂しいね。

この仕事の将来について

多分土建業全般に言えることなのかもしれないけども、特にこの潜水士という仕事は危ないし、公務員のように安定もしていない、雪降ってるようなすごく寒い時でも潜らなければいけないといったキツイ仕事だから、やりたいと思う子たちはあまり出てこないだろうし、育っていかないのかなと思うところはある。
それでも、こういう仕事をする人がいないと海での工事とかができなくなってしまう。あまり考えたくはないことだけども、これからまたどこかで災害が起きた時に誰がこういった作業をするのか。
海が好きで元気のいい子供達にはこの仕事をやっていってほしいなと思います。